通勤車のユーラシアらしき自転車には年式にマッチした古い革サドルが装着されている。今はなき有明工業株式会社製のロードキングという名前のサドル。買った時から古くて状態は良くなかったけど、オイルを塗ったくらいで毎日通勤に使ってきた。はじめは岩のように固いサドルだったけど、サドルの革が馴染んだのか、自分のお尻が慣れたのか、いまでは特に不満はなくなった。革のサドルはそんな感じで育つらしい。
でも、革が古くなって乾燥して固くなっていて、お尻が当たる部分(下のリンクの緑丸●)に亀裂が入ってしまった。サドルにまたがるとその部分だけ凹んでしまい具合が悪い。そのうちに張り裂けてしまうことは確実。
せっかく育ってきたロードキングをあっさり新しいサドルに交換するのは忍びないので補修を試みる。裏まで貫通した亀裂が入ってしまっているので、裏から革のパッチを当ててみる。
材料の調達
革の生地は一番安かったのでLovoskiというショップのものを購入、送料無料で中国から届きました。余計な心配ですが、これでもうけはあるのかなぁ?
ボンドはうっとりするほど超強力な接着力を誇るらしいコニシボンドG17一択。でもこれまで使った経験ではそれほど強力という記憶はないが、、、使い方が間違っていたのか。
接着剤の塗布
サドル裏面の接着面が経年劣化してパリパリしているので、 ワイヤーブラシで擦って表面を整える。軽くこすればすぐに一皮むけて奇麗な面が出てくる。
そしてボンドG17を塗布。
本革生地から裏当てするパッチを切り出してボンドを塗布。
接着のコツは、塗ったボンドがある程度乾いてから接着することらしい。G17の説明書きには温度20度で5~10分、ヘラがくっつかなくなる程度。
ヘラがくっつかなくなる程度っていうのが難しくて、ヘラで軽く触って糸を引かなくなるくらいまで乾かしてみた。15分くらい。じっと待つことに忍耐が必要。
コニシボンドの解説によれば「指で押して押しあとが付くくらい」 参考文献:コニシ接着読本
早く貼り合わせたいが焦らず待つ。
接着物の貼り合わせ
そして貼り合わせ。その辺にあった六角レンチで強く圧着して、その辺にあったビンを詰め物にして押し当てといて放置。
木槌やローラーで圧着すると良いらしいが、サドルのレールが邪魔でそんなものは使えない。
一日放置してまたがってみよう。うまく治るかなぁ?
補修結果
翌日、30㎞ほど走ってみた。
見た目は修理前と変わらないけど、跨った感じはお尻の接触面の凹みが直って具合が良い。もうちょっと張りが欲しい気もするが、これは裏当てした革生地の厚さ・硬さに依存する。
コニシボンドG17 は強力に貼り付いている。無理にはがすと劣化した革が破れるだろう。
主観的難易度:★☆☆☆☆(割と簡単に修理できたが、どれくらいの耐久力があるのかなぁ?)
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